RICOH GR III 3年8ヶ月ぶりのモデルチェンジ
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RICOH GR III
今更ですが今年の3月15日に発売、、そして入手したリコーGRの3年8ヶ月ぶりのニューモデル、RICOH GR IIIのレビューです。
2007年11月発売のGR DIGITAL II、間が空いてAPS-Cセンサーを搭載したGR IIと所有してきましたが、今回はデジタルになったGRの歴史を振り返ると色々とポリシーを覆し、且つGRのこだわりや基本理念をしっかり守ったモデルチェンジだったので、一ファンとして買わない手はないと購入。
今までとだいぶ違うGR
私の記憶だと高級コンデジの流れを作ったとも思える、フィルムカメラのか「GR1」をデジタル化した「GR DIGITA」が2005年10月に登場し、当初からGRらしさを持ったカメラだった。
そして、GRの開発に置ける5つのポリシーみたいなものがあったらしい。
- カタログスペックだけの数字競争はしない
- 流行りの機能というだけで搭載しない
- 目立たせるだけのデザインはしない
- 安易なモデルチェンジはしない
- いつも挑戦し提案する姿勢を失わない
ユーザーとしては暗黙に2年サイクルのモデルチェンジのセオリーを期待していたが、上記のメーカー開発のGRに対する方針があって今回のGR IIIは前の機種から3年8ヶ月が経過。
カメラ全体の市場を数年前と今で比べても、スマホカメラやフルサイズ機の人気ぶりなど見てコンデジの需要自体も低迷しているのは明らかなので、フルサイズGRや沈洞レンズでなくなるみたいな噂も目にはしてきたが(個人的には撤退するのではとういう不安も…)、そんな噂を払拭してくれる内容の去年の「RICOH GR III」発表でした。
メーカーの意欲を感じるGR III
「高画質」「速写性」「携帯性」これらは守りつつ、前機種と比べても高価になってが購入する気持ちにさせてくれたのが以下の進化要素。
- より高画素数(1620 -> 2424万画素)になった
- 外部インターフェースがUSB Type-C (モバイルバッテリーからの充電可能)
- パッと見でも判るぐらいサイズが小さくなった(幅:7.4mm, 厚:1.5mm)
- 寄れるGRが戻ってきた(マクロ撮影時: 約.1m~ -> 約.06m~.12m)
- 液晶がタッチパネル化(タッチAF)
- 起動がさらに早く(電源onから.8秒)
- 3軸手ぶれ補正 (3軸補正)
- 使わないオートモードとフラッシュの削除(すっきりしたデザインで好感が持てる)
改善して欲しいところ
実際に触ってみると、、ここ頑張ってくれたらなぁってところも浮かんでくる。
- バッテリーがまた変更され、保ちは短く(できればeneloopで動くGRの復活)
- 今年発売されたのだから、メモリーカードUHS-II規格に対応して欲しかった(UHS-I規格に対応、連写を多用しなければ必要はないけど)
- AFがよく迷う(ファームウェアで改善してくれるかも)
仕様(主要な機能のみ)
レンズ構成 | 4群6枚(非球面レンズ2枚) |
焦点距離・F値 | 18.3mm (35ミリ判換算で約28mm相当)、F2.8~F16 |
撮像素子 | 種類:原色フィルター/CMOS、サイズ:23.5mm×15.6mm APS-Cセンサー |
有効画素数 | 約2424万画素 |
感度 | ISO100~102400 |
手ぶれ補正 | 撮像素子シフト方式 (Shake Reduction)(3軸補正) |
記録媒体 | 内蔵メモリー(約2GB)、SD/SDHC/SDXC/メモリーカード(SDHC、SDXCメモリーカードはUHS-I規格に対応) |
撮影距離範囲 | 標準:約0.1m~∞、マクロモード:約0.06m~0.12m |
電池 | 充電式バッテリー DB-110 撮影可能枚数:約200枚 |
外形寸法 | 約109.4(幅)×61.9(高)×33.2(厚)mm(操作部材、突起部を除く) |
質量 | 約257g(バッテリー、SDメモリーカード含む)、約227g(本体のみ) |
MTF曲線
レンズ構成
GR IIIではGRレンズも新しく改良されてます。
さらなる高画質を目指し、新規構成のGRレンズを開発しました。18.3mm(35ミリ判換算28mm相当)F2.8という焦点距離・明るさはそのまま、4群6枚の薄型光学系を採用。高屈折率低分散ガラス、高精度ガラスモールド非球面レンズを最適配置することで、ディストーションや色収差を極限に近いレベルまで抑制し、高いシャープネスを実現。絞り開放から画像全体でヌケがよく、キレのある描写が得られます。
GR III [高画質] 製品 RICOH IMAGING
イメージコントロール
APS-Cセンサー搭載したGRからできたカメラ内RAW現像機能のエフェクト、GR IIIではイメージコントロールとして名前は変わりましたが引き続き存在してます。
こってりとした効果が特徴で、プレビューは撮影時に確認できるので作りたい画がイメージしやすいです。
モードの種類は以下の通り、
- スタンダード
- ビビッド
- モノトーン
- ソフトモノトーン
- ハードモノトーン
- ハイコントラスト白黒
- ポジフィルム調
- ブリーチバイパス
- レトロ
- HDR調
- クロスプロセス(ファームウェアver.1.30で追加)
- カスタム1
- カスタム2
取り除かれたモード(ミニチュアライズ、シフトクロップ、ハイキー、明瞭コントロール、光沢コントロール、 かすか、雅(MIYABI)、鮮やか、人物…)があり、代わりにカスタムモードが2つ追加されてます。
そして各モードで調整設定ができるようになっている(ファームウェア ver. 1.20で対応)
彩度、色相、キー、コントラスト、コントラスト(明部)、コントラスト(暗部)、シャープネス、シェーディング、明瞭度、調色、フィルター効果、粒状感*、HDR調効果 (選択によって調整可能項目は異なります)
GR III [仕様] 製品 RICOH IMAGING
イメージコントロールのモードを試し撮りしてみました。
カメラ内現像なのでjpeg撮って出し、調整設定もデフォです。
スタンダード
ビビッド
モノトーン
ソフトモノトーン
ハードモノトーン
ハイコントラスト白黒
ポジフィルム調
ブリーチバイパス
レトロ
HDR調
クロスプロセス
もちろんRAWデータは影響は与えてないので、フラットです。
ハイコントラスト白黒がなんともGRらしいです。
作例
日本各地でGRで撮影した写真たちです。
全てレベル補正だけしたPhotoshopのRAW現像、WBはautoで撮影時のまま、jpegデータです。
上色見熊野座神社
高森田楽の里(お店)
鶴屋百貨店
能登町宇出津1
能登町宇出津2
能登町宇出津 あばれ祭り1
能登町宇出津 あばれ祭り2
能登町宇出津 あばれ祭り3
能登町宇出津 あばれ祭り4
四万十川
諏訪大社 下社秋宮
諏訪大社 上社本宮 神楽殿の大太鼓
東京スカイツリー
GR IIIを約半年弱使ってみて
広角、レンズの口径が小さいなどあるので、フルサイズ一眼レフのような豊かな表現は届きませんが、解像度も高いスナップ写真が気軽に撮れてしまいます。( ISO3200は少し厳しい印象)
昨今のスマホと画像を比べても、等倍で画質を比べてみればその差は歴然、GRに軍配は上がり、速写性もGRが圧倒的です。。
が、毎日GRを道歩くかというと厳しいですが、、街撮りなどでサブ機として持っておくと、メイン機(一眼レフなど)で撮るタイミングを逃しそうな時にGRが補完してくれるので、いつも連れていくカメラです。