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SDカードをMacで転送スピードをテスト、Blackmagic Disk Speed Test (並行輸入品もチェック)

  category:camera

(※この記事の内容は2019年11月09日の情報です。)

SDカード4枚

SDカードの増えていくフォーマット、値段も様々

カメラがどんどん高解像度になってきてその記憶媒体にも残すデータの容量、書き込みの転送スピードも快適な撮影を考えるとハイスペックなものが求められます。 SDカードもフォーマット、信頼できるメーカー、同じスペックであっても値段の違い…、と様々。

評判がよく信頼できるメーカーから探し当てても、同じ型なのに商品タイトルによくこんな文字が書いてあります。

そして、例えばamazonで同じ商品を探してもこの書かれたタイプによって値段が大きく違ったりします。
最安の商品ページに飛びついても、

💭粗悪な偽物品なのでは…?

と、商品のレビューを見て信頼できそうでも、ちょっと不安は残ります。
実際に粗悪な偽物品(謳っている転送スピードもでない品等)もあるようで、見分け方などもあるみたいですがパッと見ではほとんどわからない差でしかないようです。
(↓のサイトが参考になります。)

偽物っぽいmicroSDを手に入れたので、パッケージから容量・速度までチェックしてみました(ウェブ情報実験室)

先日Canon EOS RのためにSanDiskのExtreme PRO 64GB UHS-IIを並行輸入品で入手したので、転送速度のテストを行ってみます。

書き込み/読み込みの速度チェックにはBlackmagic Disk Speed Testというアプリを使います。
Mac App Storeで無料で公開されています。

Blackmagic Disk Speed Test

Blackmagic Disk Speed Testアイコン

使い方はいたってかんたん、カードリーダーにSDカードを読み込んだ状態でBlackmagic Disk Speed Testを起動、「Select Target Drive…」から対象のSDカードを選択。
「Stress」は今回1GBでテストします。

Blackmagic Disk Speed Test起動後の設定画面

カードリーダーはそのSDカードの転送速度に対応していなければ正しく測定はできないことになります。

今回のテストで使うカードリーダーはMacBook Pro(Retina, 15-inch, Late 2013)のカードスロットを使用。

「システムレポート…」で見る最高転送速度は480Mbではなく、5Gb/sなので高速タイプとなります。
(後ほど詳しく説明しますが、速度的にはbit -> Byteにすると625MB/sとなるのでUHS-IIの転送速度でも十分対応していて測定可能かと思いましたが、、ちょっと甘かったようですw)

システムレポート SDカードスロット情報

転送速度を測定

今回は4つのSDカードをテストしてみたいと思います。

Transcend SDHCカード 8GB Class6

Transcend SDHCカード 8GB Class6

今から10年以上前からコンデジなどに使っていたSDカード、当時としては速度/容量も良い方だったはず。
永久保証で、何より今でも何にも問題なく使用できるTranscendのクオリティも流石です (他のSD/CFでも不具合はでたことはなかった。)

今のカメラに使ってみて逆にその不便さ(制限)を楽しむみたいなのもできますね。
macのosインストールドライブに使ったりしてます。

測定結果

Transcend SDHCカード 8GB Class6測定結果
W:9.2MB/s - R:18.6MB/s

公称値では。連続データ書き込みにおける最低速度として6MB/sを謳っているので問題なしですね。
しかし10年以上前の記憶媒体、遅い。。


Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U1

Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U1

スピードクラスがclass10 UHS-Iに対応したSDXCカードで転送速度は読み込み90MB/sを謳っています。
今発売されるカメラでもUHS-Iまでの対応というのもあるので、まだまだ現役。
主に連写は必要としないRICOH GR IIIで使用中。

測定結果

Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U1測定結果
W:61.8MB/s - R:87.6MB/s

ほぼ公称値通り。
GRで使用している最中でも今の所トラブルなし、、満足の結果です。


Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U3

Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U3

1つ前のUHS-Iとだいたい同じ頃に入手、こちらはスピードクラスの違いで最低保証速度がより早めになっています。
主にCanon EOS 5D Mark IVのスロット2で使用、Rawデータはスロット1のCFに任せているので、jpegだけ受け取るようにしてバックアップ的に使ってます。
書き込み:60MB/s , 読み込み:95MB/sを謳っています。

測定結果

Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U3測定結果
W:63.6MB/s - R:87.4MB/s

測定結果は繰り返し行い、多少のムラはでますが書き込みが優秀、読み込みもっと頑張れというような、、でも十分満足でほぼ公称値通りの結果に。


SanDisk Extreme PRO SDXCカード 64GB Class10 UHS-II U3

SanDisk Extreme PRO SDXCカード 64GB Class10 UHS-II U3

続いて本命のUHS-II、言わずもがなのプロも信頼しているSanDisk Extreme PROです。
Canon EOS Rで使用している分には、ボディ側で読み込みのバッファを保ってくれているのもありますが、Raw + jpgでもどんどん書き込んでくれて今の所は不便も感じず、バッタもんの疑いもない印象です。。

謳っている最大読込速度300MB/s , 最大書込速度260MB/sの実力を見せてもらおうかと、、期待して測定したのですが…

測定結果

SanDisk Extreme PRO SDXCカード 64GB Class10 UHS-II U3測定結果
W:82.1MB/s - R:87.6MB/s

 
 
 
   

アレ、、、おかしい。

 
 
 
   

書き込み結果は今までの中でも1版ですが、、でも82.1MB/s止まり、、公称値には程遠い結果です。
測定結果的には90.0MB/s弱で頭打ちになってしまっている感もあります、、、が、確かシステムレポートでは最大625MB/sまで対応していると記載があったはず。

 
 
 
   

「まさか偽物を掴まされた…」

 
 
 
   

と、少し頭をよぎりましたが、、この結果をちょっと疑ってみることにしました。

理由としては、、

でした。

そもそもUHS-I(それ以前のフォーマット)とUHS-IIでは接点の数が違います。

UHS-IとUHS-IIの接点の違い

左:UHS-I 右:UHS-II

測定に使ったMacBook Pro(Retina, 15-inch, Late 2013)のスロットではこの端子数に対応しておらず、たとえ内部の転送速度が対応しているとしても物理的にUHS-IIとしての測定が不可能であったということでした。
(現行のiMac Proは対応しているのでしょう)

またMacBook Pro(16-inch, 2019)ではスロットは省かれており、hubとして購入したZedela 9 in 1 USB Type CのSDカードスロットでは悲しいことに、、
最高480Mb/s(= 60MB/s)の速度止まり(UHS-IIにも対応してない)で現状ではまだ調べることができませんでした。
(ちゃんと調べて購入するべきでした 泣)

Zedela 9 in 1 USB Type C

  ※便利ですがオススメはできません

まとめ

少し脱線してしまい、モヤモヤも拭いきれない結果になってしまいましたが、高速なUHS-IIを測定する場合は使うカードリーダー側が対応しているか調べましょう。

レビュー文化があるので、偽物を扱う業者はこの時代廃れていくはずですが、、逆にレビューだけ信じるのも危険なので、高価な買い物の場合は自己責任が伴います。(信頼できる量販店で購入する手もありかと思います)

今回はUHS-IIの測定はちょっとできませんでしが、測定できる環境が整えばリベンジを行って記事を更新します。

何はともあれBlackmagic Disk Speed Test便利です、USB hubも高速なものを選びましょう。

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