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10Gb EthernetでNASはどれだけ速くなるのか - Synology DS1621+ [NAS003]

  category:general

NAS拡張シリーズの3回目です前回前々回

NASの構築、メモリ増設ときて今回はNASを10Gb Ethernetに対応させたいと思います。
自分の理想のNAS構築ロードマップ的に、この作業がとりあえず1番手っ取り早く転送速度を上げることができると思うので、楽しみにしていた作業です。

Synology E10G18-T1

NAS側は純正LANカードで揃えましたが、他にもっと安価に揃える代替品もあるかと思います。
シングルポートで16,580円、ボーナスで-4,000円なので12,500円ぐらいです、、またしてもPayPayモールにて。

Synology E10G18-T1外箱

OWC Thunderbolt 3 10G Ethernet Adapter

あとはワイヤードで接続されるMac側も10Gb Ethernetに対応させなくてはならない。

Mac miniとかだとオプションで出荷時に選べるが、MaccBookだとアダプターが必要。
2.5Gや5Gではなく、10Gにこだわると機器もだいぶ絞られる、、そして今の時期になって品薄状態。。

なんとかOWCのThunderbolt 3で繋ぐやつを在庫を残しているショップがあったので入手 (30,449円也)。

OWC Thunderbolt 3 10G Ethernet Adapter

OWC製品はThunderbolt4 dockで使っていて品質も気に入っていたし、当商品も重厚感があってしっかりした作り。
しかし、場所を取るのと熱が以外と出る、、 ヒートシンクはしっかりしてそうだけど。


あとは発注している10GbEスイッチングHUBがあればいいんだけど当分届きそうにない気配なので、今回はこのMacとNASを直で10GbEで繋いで検証します。

ちなみにLANケーブルはCAT.8のものを使用する。

NASにE10G18-T1を設置

今回も静電気に気を付けるぐらいで特に難しい作業はなく、工具も+ドライバーのみでOK。

ファンユニットの右側にPCIe拡張スロットがある。

DS1621+背面

NAS自体を蓋のように覆っているカバーが背面のビスを緩めれば外すことができる。

PCIe拡張スロット

PCIeスロットお目見え。
右奥にボケて見える刺さっているカードはM.2 NVMe 2基用。

ここに、、

Synology E10G18-T1

このLANカードを差し込むだけ。

DS1621+ E10G18-T1搭載

搭載完了。

ジャンボフレーム設定

純正だからまず間違い無いけど、NASを起動して認識しているか確認する。

問題なし。

コントロールパネル キャプチャ1

LAN1はルーターへつながる1Gbで、新たにLAN5として10GbでMacに接続されている状態。

コントロールパネル キャプチャ2

LANポートが変わればMacからの接続先ipアドレスも変わる。

SMB設定

ジャンボフレーム

この言葉を聞いたことあるぐらいであまり意識してこなかったんだが、今回のような10Gb Ethernetのネットワークを作っていくと避けては通れない機能みたい。

通信時のデータの区切られている一定の大きさ(フレーム)を、高速通信とかになるともっとフレームにデータを大きく積載しないと通信効率が悪くなるみたいで、そのフレームの制限を外して通信効率の向上を図る機能がジャンボフレームと言うらしい。

ジャンボフレームは非対応の機器では1,500バイト目以降のデータが受信できず捨てられてしまうため、ネットワークに参加する機器のすべてが対応している必要がある。

IT用語辞典 e-Words - ジャンボフレーム 【Jumbo Frame】

【脱線】

使っているWi-FiルーターAterm WX6000HPは10Gbpsに1ポート対応しているけど、ジャンボフレームには対応してない、、となるとスイッチングHUB用意してもジャンボフレームに対応しているルーターにしないとダメなのか 🤔

ファームウェアアップデートとかでなんとかならんのか。


Mac側のジャンボフレーム設定

Macはシステム環境設定 - ネットワーク - ハードウェアからMTUを設定できる (macOS Monterey ver.12.1)

Macネットワーク設定画面

NAS側のジャンボフレーム設定

DSMはコントロールパネル - ネットワーク - ネットワークインターフェイスから編集できるようになっている。

DSMネットワーク設定画面


じゃ、計測いってみよ!

速度計測

前回の1GbEでは、書きが608Mbpsで、読みが882.4Mbpsだったけど、×10ぐらい上がっているか。

NAS計測結果

書き: 1025.4 * 8 = 8203.2Mbps (8.2Gbps)
読み: 1103.4 * 8 = 8827.2Mbps (8.82Gbps)

おぉ、速い。
10倍速度が上がっている。
すでに外付けHDとは5-6倍速くなっている。

しかし、、後半になると書き込みが…

NAS計測結果 後半

半分ほどになって落ち込む、、読み込みはそのまま維持しているんだが。。

転送データが大きいほど落ち込むような気がする。。
これは書き込みは仕方ないのか、、チューニングで改善されるのか、キャッシュを搭載すれば改善するか。。

しかし、当たり前だけども速い、これならネットワーク越しの現像作業や、動画編集も現実的になってきた。

8Kタイムトライアル

最後にこれもやっておく。

前々回の時の最後と同じく、同じ8Kファイルを使い転送してみる。

ファイル詳細

書き込み、45秒

タイムトライアル 書き込み

読み込み、13秒

タイムトライアル 読み込み

こちらの結果も読み込みが10分の1ぐらい短縮できているのに対して、書き込みが4分の1ほど。。
速くはなっているけれどこのポテンシャルを最大限引き出せてはなさそう。

ただ劇的に速くはなっているので、散財した甲斐があった。。

まとめ

書き込みの速度が徐々に落ち込んでしまうのは原因を突き止めて改善したい。

次回はM.2キャッシュを設定する編です。