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【レンズ】Canon RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM(+ EXTENDER RF2x)皆既月食

  category:camera

※冒頭の動画は2022年11月8 日の皆既月食です。
EOS R5にRF100-500mmとテレコンを付け8Kで撮影してます。 画角は全編1000mm、クロップなしです。

購入から2年以上経ってしまってますが、なかなか使用する頻度も上がらず、レビューをする機会を逃しておりました。
先日皆既月食の時に思い立って使ってみて、このタイミングでレビューを書きたいと思います。

RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM + EXTENDER RF2x

2020年8月27日発売されたRFマウントシステムの望遠ズームレンズです。
テレコンのEXTENDER RF2xも2020年 7月30日に発売されており、この時期Canonは超望遠の単焦点レンズなど立て続けにリリースしている頃でした。

EF時代5DにEF100-400mmを使ってましたが、そのRF版後継機種で、自身も発売と同時にすぐ入手しましたが少し取り回し方がEFのそれとは異なる設計になってます。
結論から言うと、画質的には申し分なく良好、AF/ISなどもR5の協調制御で格段に性能は上がっています。

【レンズ】Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM (+ EXTENDER EF2×III)

今回も同じ検証と作例などを紹介したいと思います。

EOS R5とRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMとEXTENDER RF2x

仕様

RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM

画角(水平・垂直・対角線) 20°~4°・14°~2°45′・24°~5°
レンズ構成 14群20枚
絞り羽根枚数 9枚
最小絞り 32(100mm時)、51(500mm時)
最短撮影距離 0.9m(100mm時)
最大撮影倍率 0.33倍(500mm時)
フィルター径 77mm
最大径×長さ φ93.8×207.6mm
質量 約1,370g(三脚座を除く)
手ブレ補正効果 ボディEOS R5 協調制御することで6.0段
発売日 2020年8月27日

EXTENDER RF2x

レンズ構成 5群9枚
最大径×長さ φ71.2×39.3mm
質量 約340g

MTF曲線

MTF曲線

レンズ構成

レンズ構成

スペックはこの通り、200g軽くなってたり、500mmまでテレ端が伸びていたりと基本的には機能向上している。

EOS R5とRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM

基本的にはEOS R5,R6,R3あたりのボディと使う前提の仕様なところが多い。
EOS RやRPで使う場合や、R7,R10などのAPS-Cセンサーでクロップさせて使う場合どこまで協調制御など使えるかは事前に調べておいた方良いです。

レンズフードET-83F(WIII)

レンズフードはET-83F(WIII)、PLフィルターとか付けたまま調節ができるタイプで「RF70-200mm F2.8L IS USM」なんかと同じもの。
(RF70-200mm F2.8Lもレビューしないままになっている。。)

テレ端500mまで伸ばす

500mmにするとここまで伸びる、、これもEFから同じ設計、個人差はあるが回した時のトルク感は良い感じ、ちょっと長いのは許容できる。

RF100-500mmリア

RF100-500mmのマウント側。
レンズがギリギリのところまでお目見えしてしているが、300mmまで伸ばすことで機構自体が前方にスライドしてテレコンを差し込むことができる。

EXTENDER RF2x

このテレコンが意外に重い、しっかりした作りになっている。
このレンズの先をRF100-500mmにぶち当てて使うことになる。

関係ないが、この突き出た設計のおかげで、軽量化したRF70-200mm F2.8L IS USMでは使えないという事態になっている。
そのせいでまだRFに移行せずにEFを選んでいる人も多そう。。

合体

テレコンつけたEOS R5とRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。
ここで気をつけたいのがこの状態だと、「RF600-1000mm F11-14 L IS USM」というレンズになること。
100-300mmの領域は使えません。
そして300-500mmの領域はレンズはほとんど伸び切った状態です、、テレコンをつけて持ち運ぶときはこのようにだらしなく伸びてしまっている状態になります。
暗くなってしまうのはしょうがなく、R5側で頑張ってAF使うことはできるので良いとして、、この犠牲になっているところ、なんか使う気が失せるんだよなぁ、、EFではそんなことはなかった。

三脚座 RING F (WIII)

三脚座はRING F (WIII)写真右で、RF70-200mm F2.8L IS USMとはまた別のもの。

RF100-500mmと70-200mm F2.8L

EFの時と比べるとRFは70-200mm F2.8Lと比べると差が大きくなっている。
しかし70-200mm F2.8Lにテレコンはつかない。

RF100-500mmと70-200mm F2.8L伸ばし比べ

テレ端を比べてもよく伸びてます。


基本的なスペックは以上です。

EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMと比べてみて

400mmから500mmにテレ端が伸びた

ここは嬉しいところ。
100mmスタートはそのままにしてくれてるので、どうもより過ぎてしまう場面でも、大体なんとかなってきた。
そこでさらに望遠側が寄れるのは嬉しい、ありがとうCanon、、暗いけど。

200g軽量

長玉使う時のテンションだとちょっとした差ではあるけど、それでも軽い方が良い。
軽くすることで何かが犠牲になっていたとしたらまた話は別ですが、、改悪になるぐらいなら多少重たくなってもらっても良いと思ってる派です(望遠レンズはそういうテンション)

R5との協調制御

手ブレはさらに利いているとファインダー除いている最中でも感じる。
そしてテレコンつけてもサーボAFが動いているのにも驚き。
AFの食いつきなども本当に早くて申し分なし。

テレコン併用

AF使え、解像感の劣化もほとんど感じれない、、ここまでは高い値段支払った甲斐はあった。
100-500mmに装着する際に300まで伸ばさなければならないこと、ズーミングすると「カツカツ」とレンズ機構がテレコンに突き当たっている感じもどうも馴染めない。
そもそもテレコンで7万越えで、使えるレンズがまだ少ない。

超望遠目当てで同じ組み合わせを揃えることを考えている方がいらっしゃったら、単焦点の「RF800mm F11 IS STM」なども選択に入れても良いかと。。
1000mmまで伸びたのは良かったが、どうも取り回しし辛い。。

スカイツリーで描画性能を確認

今回もスカイツリーを被写体にして望遠の画質を確認したいと思います。

前回EOS 5DとEFで試した時は夏場の中撮影しましたが、今回は冬に撮り溜めていた画像ですので、大気の空気は今回の方が澄んだ環境でテストできたと思います。

木場公園からスカイツリーを望む

前回と同じようなロケーション。

三脚はpeakdesign

三脚はPeak Design製

ワイド端 100mm

ワイド端 100mm

100mm, 1/30s, f16, ISO50

176mm

176mm

176mm, 1/30s, f16, ISO50

324mm

324mm

324mm, 1/30s, f16, ISO50

500mm

500mm

500mm, 1/30s, f16, ISO50

テレコンなしはここまで。
雲もなく、十分な光だったのでf16まで絞り込んでいます。
テレコンなしでここまで取れていればもはや個人的には十分な気もしてます。

RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM + EXTENDER RF2x

テレコンを装着、600mmからのスタートとなります。

テレ端装着

細長ーい感じにどうしてもなります。

600mm

600mm

600mm EXTENDER RF2x, 1/30s, f16, ISO50

1000mm

500mm

1000mm EXTENDER RF2x, 1/30s, f16, ISO50

600-1000mmの間はトルクを回せる領域はほとんどわずかです。
特に目立って画質が劣化したという印象も受けません。

やはり1000mmはさらに寄れますね、試しながら自分は何を撮るつもりなのかと寒さに震えながら考えてました😀

等倍で出すとこんな感じ

R5は約4710万画素なので、正直もっと解像するセンサーであってもこのレンズはその解像感に応えてくれるんじゃないかと、、まだまだこのレンズはこんなものではないのかなという印象です。

500mm

600mm EXTENDER RF2x, 1/30s, f16, ISO50

500mm

600mm EXTENDER RF2x, 1/30s, f16, ISO50

500mm

600mm EXTENDER RF2x, 1/30s, f16, ISO50

人影までばっちり確認できています。 実用性はあまりないかもしれません。

作例

幾つか撮り溜めていた画像があるので、そちらも載せたいと思います。

羽田空港

200mm, 1/3200s, f5, ISO160

キリン

500mm, 1/400s, f7.1, ISO320

ミーヤキャット

500mm, 1/500s, f7.1, ISO800

サイ

324mm, 1/500s, f5.6, ISO400

オカピ

363mm, 1/500s, f5.6, ISO3200

熊

500mm, 1/500s, f7.1, ISO1250

オットセイ

238mm, 1/500s, f5, ISO400

ペンギン

254mm, 1/500s, f5, ISO200

カワウソ

428mm, 1/500s, f6.3, ISO3200

猿

451mm, 1/500s, f6.3, ISO6400

バク

500mm, 1/500s, f7.1s, ISO6400

最後に

RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMは画角の領域としては幅広くカバーしてくれ、解像感も申し分ないので重宝してくれると思いますが、テレコンのEXTENDER RF2xまだは果たして必要か(個人的に)と正直思いました。
単に超望遠を望むなら、LじゃないレンズのRF600mmやRF800mmの単焦点系、RF100-400mm F5.6-8 IS USMみたいなものも揃ってきたことですし。
どうしても「EF時代のやり方や自分のバリエーションをRFでも、、」と言うマインドになってしまうのですが、必ずしも明るくUSMで動くLレンズでなくとも良いのかもと、もうちょっと柔軟な考え方を意識しました。

EXTENDER RF2xはしばらく持っておいて、出番がなければ早いところ手放して、手頃な単焦点レンズを手に入れるかもです。

ご覧いただきありがとうございました。