似たような効果でちょっと違う、話題フィルター「WHITE MIST No.1」と人気の「BLACK MIST No.05」を8Kイルミネーション動画で見てみる。ついでに「LOW CONTRAST No.1」も確認。
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株式会社ケンコー・トキナーから新しいフィルター「ホワイトミスト No.1」が発売。
予定では10月21日発売だったが、十分な供給量を用意できないとして11月18日に発売延期になったようで、このタイミングでゲット早速レビューしてみました。
WHITE MIST No.1とBLACK MIST No.05
ハイライトとシャドウのコントラストを抑える効果があると言う点はどちらも同じ効果。
名前の通りにホワイトミストが白い拡散材、ブラックミストは黒い拡散材を使用しているとのこと。
違いとしては、(シチュエーションによってはこの限りではないです)
- ホワイトミストの方がシャドウがハイに上がる傾向
- ホワイトミストは光源からなだらかに溶け込むような光の拡散効果
- 点光源を撮った時に、ホワイトミストはほとんど光がにじまず、光源の周辺に柔らかな光の拡散が出る
- ホワイトミストはオールドレンズテイストの描写
- ブラックミストは光源を包み込むような、かすかにアンバー系の光の拡散がある効果
- 点光源を撮った時に、ブラックミストは光がにじんで大きく写る
- ブラックミストはシネマティックな質感
と言うことです。
WHITE MIST No.1
新しいフィルターです、ブラックミストが先に好評を得てその後発になります。
この前紹介したフィルターの アルプスパンチ!にコンセプトは近い感じがします(その効果は全く違いますが…)
ホワイトミストNo.1は、ハイライトとシャドウのコントラストを抑え、全体を淡い色調にしつつ、ほんのりと柔らかな描写にします。
株式会社ケンコー・トキナー - ホワイトミスト No.1 特設ページ
逆光時にはオールドレンズのフレアのように、光に包まれるような拡散効果が得られます。
お持ちのレンズでオールドレンズテイストな描写を楽しむことができます。
発売後まだ間もないってこともあって、レビューや作例が少ないのとブラックミスト(既に常用していた)との使い方の棲み分けがいまいちわからなので色々と試した過程を記事にしてます。
BLACK MIST No.05
元々ケンコーのカタログには古くから存在していた「ブラックミスト No.1」、そのフィルターのソフト効果を半分に抑えたのがこの「BLACK MIST No.05」。
あまり知識はないのですが、「ブラックミスト」と言う効果、テレビや映画業界の方で使われていたみたいで、写真用に転用したのがこれ。
2年前の2020年10月にNo.05が出て結構人気出たみたいです(著者もその流れで使っています)。
黒い拡散材を使っているので、コントラストをかけても全体が白っぽくならないのも特徴で、暗いところでも撮影にも向いています。
夜景撮影では光源をふんわりとにじませ、シネマティックな雰囲気を作り出します。
株式会社ケンコー・トキナー - ブラックミストNo.05スペシャルサイト
ブラックミストの湿度を感じるようなしっとりとした質感は、雨のシーンとも相性抜群です。
街灯などの大きな光源が画面に入る場合、ブラックミストNo.1やその他のソフトフィルターでは光源が強調され過ぎる場合がありますが、No.05はほどよい拡散効果になります。
BLACK MIST No.05は気に入っていて、夜間の動画撮影などでも多用するようになりました。 今更ながらではありますが、WHITE MIST No.1の比較のために今回同じシチュエーションで使っています。
今回はEOS R5にRF14-35mm F4L IS USMをマウントしてフィルター効果を見ていきたいと思います。
ついでにLOW CONTRAST No.1
これもコントラストを下げると言う意味で同じジャンルのフィルターになるので、おまけで引っ張り出してます。
「アルプスパンチ!」と「なついろパンチ!」に惹かれた、GRにつけてみたくなった からGRにフィルターをよくつけるようになり、これはGR用に入手してます。
GRのカリッとした描写を適度にソフトに持っていきたい時につけてます。
比較作例
WHITE MIST No.1とBLACK MIST No.05
Canon EOS R5にRF14-35mm F4L IS USMをマウント、三脚を使い丸の内のイルミネーションを被写体に、フィルターなし、WHITE MIST No.1、BLACK MIST No.05の順に並べてます。
8K動画はジンバル(DJI RSC 2)を使っています。
#1 フィルターなし
#1 WHITE MIST No.1
#1 BLACK MIST No.05
WHITE MIST No.1は全体に白っぽさが現れていてシャドウが持ち上げられてます、露出に明らかに差が出たので、ホワイトミストだけシャッタースピードを1段速くしてます。
BLACK MIST No.05は光源にだけソフト効果がかかりにじんで、高原以外はコントラストを保っているようにも見えます。
別場面、三脚固定8K動画(音声カット)
#2 フィルターなし
#2 WHITE MIST No.1
#2 BLACK MIST No.05
長時間露光、WHITE MIST No.1は全体の効果が広く効きも大きいのでカラーを整える必要がありそうです。
BLACK MIST No.05は安定というか、このシチュエーションはブラックミストが得意とする場面。
#3 フィルターなし
#3 WHITE MIST No.1
#3 BLACK MIST No.05
光源に対しての拡散のされ方の違いが分かりやすく出ています。
騒がしい場所で、夜間の撮影には適さないホワイトミストと思いきや、全体をフワッとさせるこの効果ひょっとしたら使えそうな場面がありそうかも。
LOW CONTRAST No.1
ここからGR IIIの撮影、LOW CONTRAST No.1の方の効果も見ていきたいと思います。
三脚使ってます。
確かに効果としてはホワイトミストに似ていますが、光源に対しての拡散の仕方が少し強い感じもします。
なんか全体に均等にコンプレッションがかかるような。ディティールがなくなるような効果です。
感想
今回はイルミネーション含めた夜間の撮影だったので、日中使ってまたどう違いがあるか、調べておいた方が良さそうです。
ソフト系のフィルターは他にもあるし3つとも似た効果ではありますが、画像を並べると明らかに異なることがわかります。。
フィルターを付けっぱなしにして偶発的に取れてしまうのも面白くはありますが、ちゃんと効果を理解して適材適所で使い分けることができる人でありたいと、、最近思ったりしてます。