SDカード UHS-IIを再検証、CFexpress Type-Bもチェック、ProGrade Digitalのリーダーで転送スピードテストのリベンジ
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(※この記事の内容は2020年08月08日の情報です。)
Blackmagic Disk Speed Testを使ったSDカードの検証
前回のSDカードをMacで転送スピードをテスト、Blackmagic Disk Speed Test (並行輸入品もチェック)の投稿で、手に入れたSDカード達が粗悪な偽物品出ないかデスクトップアプリBlackmagic Disk Speed Testを使った検証を1度行いました。
結果としては偽物はないだろうという判断(自分の中での納得)はできたのですが、高速なUHS-IIのSDカードがリーダー側の読み書き速度の制限で正しく測定できておりませんでした。
月日が経って、世の中の状況がそれどころではなく変わってしまいましたが、、自分の身の回りではCanon EOS R5を入手できたり、記憶媒体の種類も多少updateしました。
そしてSDカード UHS-II以外にCFexpress Type-Bも加わり、作業の効率を考えるとより高速な転送スピードのリーダーが必須になってきたので、新調し、この検証が半ばで止まっていることを思い出して再度てテストを行うことにしました。
ProGrade Digital USB3.2 (CFexpress B/SD) リーダー
新調したカードリーダーは、Canon EOS R5用に用意したCFexpressと同じメーカーのProGrade Digital製、元Lexarの副社長とエンジニアが立ち上げた新しいメモリーカードのメーカーだそうで、
製造時100%全品検査を実施し、全品に個別製造番号を付すことで高品質を保ちます
と謳っている様にレビュアーの評価も高く、パフォーマンスも良いみたいです。
そして何より8K動画撮影可能のEOS R5での検証も通っているみたいで、SD UHS-IIも読み込めるというのも決め手でこのメーカーをチョイスしました。
本機の特徴としては、
- CFexpress Type-BとSD UHS-IIまで対応
- 最大転送速度:1.25GB/s
- XQDカードには未対応
- USB3.2 Gen2対応
- 本体底部にマグネット装着により金属や付属のメタルプレートに貼り付け可能
で、他種類ではCFexpress Type-BとXQDカードに対応したThunderbolt 3専用リーダー(最大転送速度:5GB/s)もあります。
Macシステムレポート…
前回同様、ベストエフォートではありますがシステム側で読み取っているこのリーダーのポテンシャルです。
CFexpress
SD
このリーダーを使って、前回使ったアプリBlackmagic Disk Speed Testを使って測定したいと思います。
Blackmagic Disk Speed Testの使い方などは前回投稿内容を見てください。
転送速度を再測定
今回計測するメディアはSDカード4枚 (UHS-I ×2, UHS-II ×2)とCFexpress Type-B。
- Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U1
- Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U3
- SanDisk Extreme PRO SDXCカード 64GB Class10 UHS-II U3
- ProGrade Digital SDXC UHS-II V90 COBALT 300R 128GB
- ProGrade Digital CFexpress Type B COBALT 325GB
ProGrade製品以外は前回も測っていますが、仕切り直しで順番に測定していきます。
Blackmagic Disk Speed Testの「Stress」は今回5GBでテストします。
Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U1
RICOH GR IIIでよく使うメディアです。
測定結果
今回:W:63.3MB/s - R:91.8MB/s
前回:W:61.8MB/s - R:87.6MB/s
UHS-Iだとこのぐらいの結果ですね、、前回とほぼ変わらず。
Transcend SDXCカード 64GB Class10 UHS-I U3
これも今となってはGRでしか使用していません。
測定結果
今回:W:58.4MB/s - R:91.9MB/s
前回:W:63.6MB/s - R:87.4MB/s
こちらでも大きな差は出ず、、本物ということには間違いないようです。
SanDisk Extreme PRO SDXCカード 64GB Class10 UHS-II U3
ここからが現在のところ高速とされているフォーマットになってきます。
前回では正しく測定できなかった UHS-IIがどこまで数字が上がるか、期待します。
EOS Rで使用しています。
測定結果
今回:W:171.7MB/s - R:249.9MB/s
前回:W:82.1MB/s - R:87.6MB/s
最大読込速度:300MB/s
なので、読み込みは頑張っている方、、書き込みは200Mb行って欲しかった感あり。
ProGrade Digital SDXC UHS-II V90 COBALT 300R 128GB
EOS R5で使用しているて、パフォーマンスも評価も高いProGrade製メモリーカードです。
今年に入ってプロカメラマンの方が実際に選んで使用しているのを目にする機会が多くなってきましが、 ベンチマークはどうでしょう。
容量は異なりますが↑のSanDisk Extreme PROと同じUHS-II、最大読込速度は同じく300MB/s
で、最大書込速度は250MB/s
を謳っています。
測定結果
W:213.3MB/s - R:253.1MB/s
読み込み速度は同じぐらいですが、書き込み速度が213.3MB/sとSanDiskよりも上回った結果です。
撮影時の連写使用時や動画撮影などに影響を考えると、R5では次のCFexpressがメインメモリなのでSDはサブ(jpegのバックアップ)のような使い方なので、ProGrade COBALTのSDカードをEOS Rで使った方が良さそうな気になる、、そんな測定結果でした。
ProGrade Digital CFexpress Type B COBALT 325GB
最後にEOS R5で使っているCFexpressを測定します。
元々のこの投稿のネタとしては、SDカードの紛い物か本物か判定のためのテストとしてベンチマーク測定してたわけで、ProGrade製のCFexpressの偽物の情報は全く(今のところは)入ってないので、本物か偽物かの疑惑はamazonから価格改定で購入したので疑いはありません。
最大読込速度は1600MB/s
、最大書込速度は1400MB/s
です。
冒頭で紹介した通り、この測定で使っているリーダーのProGrade Digital USB3.2 (CFexpress B/SD)は最大転送速度1.25GB/s (1250MB/s
) ですので、この点からもCFexpressのポテンシャルを最大に活かしたベンチマークは期待できません。
Thunderbolt 3のようなより高速なリーダーを入手した際にまたテストするとして、今回の測定結果は参考程度に捉えていただければと思います。
測定結果
W:907.4MB/s - R:940.6MB/s
恐らくリーダーの最大転送速度の頭打ちの影響を受けた結果だと思いますが、、 UHS-II SDの4倍以上のの速度が出ているのは明らかです。
EOS R5の解像度が約4500万画素、それを同時jpeg出力はせずにRAWだけの記録で連写した時は、無限連写まではいきませんがbusy状態(読み込みバッファが溜まり切って連写がつっかえる)までかなりのシャッター数まで継続することはできます。
スチール撮影に置いて、今のところこのパフォーマンスに全く不満はありません。
(動画撮影の熱問題などはありますが、、個人的にはそこに重きを置いてないので重要視はしてません)
ProGrade製のCFexpressはGOLDシリーズだと現在1TBまでの容量が用意されています(値段はそれないに跳ね上がりますし、もしものことを考えると、256GB4枚持ちの方が安全かも)
正直これ以上のパフォーマンスはスチール撮影(ましてやアマチュアであれば尚のこと)には当分は必要ないのではと、個人的には思っています。。
この最先端の記憶媒体CFexpress規格に望むことはさらなる鉄壁のデータ保守機能と(1TBのデーターが吹き飛ぶことを考えるとゾットします)、この規格の寿命が長いこと続いてくれることを願います(メディアの出費をこれ以上増やしたくない😇)
新しい規格なので、他のカメラが採用してくれるとボディも試せて良いのですが、、今後も期待したいと思います。
まとめ
SDカードサイズと互換性を保ったままどこまで記憶媒体としてupgradeできるかは分かりませんが、データ化する以上紛失のリスクは拭えないので、作品や仕事に関わる撮影はバックアップ体勢を入念に考える必要があるのは今も、これからも変わらなさそうですね。
個人的にはそこまで深刻になるような撮影はしていないのですが、撮影したデータはこまめにバックアップすることが大切そうですね。
それにしてもCFexpressを入れたEOS R5のスチール撮影は本当にすごいと感心しています。。